○下市町情報公開事務取扱要綱

平成15年6月27日

要綱第1号

第1 趣旨

この要綱は、別に定めがある場合を除き、下市町情報公開条例(平成15年3月下市町条例第1号。以下「条例」という。)に定める公文書の開示及び情報提供施策(以下「情報公開」と総称する。)に関する事務の取扱いについて、必要な事項を定めるものとする。

第2 情報公開の窓口

1 公開窓口の設置

情報公開に係る事務を行うため、総合公開窓口(以下「総合窓口」という。)を設置する。

2 総合窓口で行う事務

(1) 情報公開に係る相談及び案内に関すること。

(2) 情報公開に係る事務についての連絡調整に関すること。

(3) 実施機関の開示請求の受付に関すること。

(4) 実施機関の公文書の開示の実施場所の提供及び立ち会いに関すること。

(5) 実施機関の公文書の開示の決定に係る異議申立書の受付に関すること。

(6) 実施機関の公文書の検索資料の整理及び閲覧に関すること。

(7) 実施機関の公文書の写しの作成及び送付に要する費用の徴収に関すること。

(8) 実施状況の公表に関すること。

(9) 下市町情報公開審査会の事務処理に関すること。

(10) 情報提供に関すること。

3 主管課で行う事務

(1) 開示請求に係る公文書の検索及び特定に関すること。

(2) 開示請求の形式要件の審査(公文書の開示請求に係る公文書の存在及び請求権の有無等の確認)に関すること。

(3) 開示請求に係る公文書の開示の決定及びその通知に関すること。

(4) 町以外のものからの意見聴取及び開示決定の場合の通知に関すること。

(5) 公文書の開示の実施(開示の決定をした公文書の総合窓口への搬入及び当該公文書の写しの作成、送付等を含む。)に関すること。

(6) 公文書の開示の決定に係る異議申立書の処理に関すること。

(7) 異議申立事案の下市町情報公開審査会への諮問に関すること。

(8) 異議申立てについての決定及びその通知に関すること。

(9) 検索資料の作成等に関すること。

(10) 主管課における情報提供に関すること。

第3 公文書開示に係る事務

1 相談及び案内

(1) 来庁者のニーズの把握

総合窓口では、窓口職員が面談により、来庁者が求めている情報について、その所在が検索できる程度に内容を具体的に把握するものとする。

(2) 情報の所在の確認

窓口職員は、総合窓口に備え置く検索資料等により、主管課を調査し、電話照会等により当該情報の所在を確認するものとする。

(3) 対応の選択

総合窓口では、来庁者が求めている情報の内容について、次のいずれの方法で対応するのが最も適当かを判断するものとする。

ア 情報提供

来庁者が求めている情報の内容が、行政資料、刊行物等による情報提供で対応できる場合は、その情報提供で対応する。

イ 他の制度の利用

法令又は他の条例の規定により、閲覧、縦覧又は写しの交付の手続が定められている場合及び図書館等において一般の利用に供している公文書により対応できる場合は、この条例は適用せず、開示請求は受付けない旨を来庁者に説明し、当該事務の担当課などの案内を行う。

ウ 公文書の開示の請求

「2 総合窓口における開示請求の受付」に定めるとおり対応する。

(4) 公文書の検索

総合窓口では、来庁者の相談の内容が公文書の開示として対応すべきものであるときは、求められている内容が記載されている公文書(以下「対象公文書」という。)の検索に必要な事項を十分に把握するとともに、検索資料による検索又は主管課との連絡などにより、請求者が開示請求をする上で有用な情報を提供するよう努めるものとする。

(5) 主管課等における相談等

主管課に直接情報公開に関する相談があつた場合には、主管課は、情報提供で対応できる場合を除き、総合窓口への案内を行うなど適切な対応に努めるものとする。

2 総合窓口における開示請求の受付

情報公開制度で対応すべきであると判断される場合においては、総合窓口は、次により事務を処理するものとする。

(1) 対象公文書の特定

ア 総合窓口は、請求者との応対により、請求の内容を確定した後、検索資料により、主管課を選定し、当該主管課の情報公開主任等と連絡をとつた上で、対象公文書を検索、特定するものとする。

なお、対象公文書の特定に当たつては、開示請求受付後に当該請求に係る公文書が不存在であることが判明することのないよう、主管課と十分連絡をとるとともに、原則として、主管課の職員の立会いを求めるものとする。

イ 主管課の情報公開主任又は担当職員の不在等により、対象公文書を特定することができない場合は、請求者にその旨を告げた上で、総合窓口において、いつたん開示請求を受け付けるものとする。

ウ 総合窓口において対象公文書を特定する段階で、次のような場合については、請求者に対し、請求に応じられない旨を説明するとともに、原則として開示請求書を受け付けないものとする。なお、他の方法により、請求の趣旨に沿つた情報の提供が可能なものについては、その旨を説明するものとする。

① 対象公文書の不存在が判明した場合

② 条例第2条第2号に規定する公文書に該当しない場合

③ 条例附則第2項に該当しない場合

(2) 公文書の開示請求の方法

ア 総合窓口への提出による場合

公文書の開示請求は、請求権者が、原則として、下市町情報公開条例施行規則(平成15年3月下市町規則第4号。以下「規則」という。)第2条に定める公文書開示請求書(規則様式第1号)等、実施機関が定める所定の様式(以下「請求書」という。)に必要事項を記載し、総合窓口へ提出することにより行うものとする。

① 口頭又は電話による場合

条例第6条第1項が請求書の提出を義務付けていることから、口頭又は電話による請求は認めないものとする。

② 請求者が身体障害等で請求書に記載することが困難な場合

聞き取りをした窓口職員が請求内容等を代筆するものとする。

イ 郵送又はファクシミリによる場合

郵送又はファクシミリによる場合は、必要事項が記載され、対象公文書が特定できれば、所定の様式でなくても、受け付けるものとする。

(3) 請求書の受付に当たつての留意事項

ア 開示請求は、原則として、対象公文書1件につき1枚の請求書により行うものとする。ただし、同一人から同一の主管課に係る同一内容の複数の対象公文書の開示請求があつた場合は、請求書の「公文書の件名又は内容」欄に記入することができる範囲内で、1枚の請求書による複数の請求を認めるものとする。

イ 開示請求の手続は、本人が行うことを原則とするが、代理関係を証明する書類(委任状等)の提出があつた場合は、代理人により行うことができる。

ウ 未成年者による開示請求があつた場合も、原則として単独での請求を認めるものとする。ただし、次のような場合は、親権者等法定代理人の同意書が必要であることを、未成年者に説明するものとする。

① 中学生以下の場合であつて、制度の趣旨、公文書の意義、内容等について十分な理解が得難いと認められるとき。

② 公文書の写しの交付に要する費用負担が多額になるとき。

(4) 請求書の記載事項の確認

総合窓口では、請求書の提出があつた場合は、次の事項について確認するものとする。

ア 「住所」欄

個人の場合は住所。法人その他の団体にあつては、事務所又は事業所の所在地が記載されていること。

イ 「氏名」欄

① 個人の場合は氏名。法人その他の団体にあつては、その名称及び代表者の氏名が記載されていること。

② 代理人による請求の場合は、請求者本人の氏名又は名称の次に、代理人の住所、氏名、連絡先が記載されていること。

③ なお、いずれの場合も押印は要しないものとする。

ウ 「電話番号」欄

請求者に迅速かつ確実に連絡するため、自宅、勤務先等の電話番号が記載されていること。

なお、法人その他の団体の場合は、担当者の所属、氏名、内線番号等の記載を求めること。

エ 「公文書の件名又は内容」欄

請求しようとする公文書の件名又は知りたい事項の内容が、対象公文書を特定できる程度に具体的に記載されていること。

オ 「請求者の区分」欄

① 該当する区分のいずれか1つの番号が○印で囲まれていること。

② 該当する番号が重複する場合は、若い番号が○印で囲まれていること。

カ 「開示の区分」欄

請求者の希望する開示の方法(閲覧又は写しの交付)が記載されているか、また、郵送を希望する場合、その旨が記載されているかを確認する。

キ 「処理」欄

請求書受付年月日には請求書を受付けた年月日を、決定期間満了日には請求書の受付年月日から起算して15日目の年月日を記入すること。

(5) 請求書の補正

ア 来庁の場合

請求書の記載欄に、空欄、不鮮明及び意味がわかりにくい箇所がある場合には、総合窓口の職員は、請求者に対して、その箇所を訂正又は補筆するよう求めるものとする。

なお、請求書に記載された事項のうち、明らかな誤字、脱字等軽微な不備については、総合窓口の職員が、職権で補正できるものとする。

イ 郵送等の場合

① 請求書の記載事項に不備がある場合等、形式上の要件に適合しない開示請求があつた場合は、総合窓口の職員(主管課が判明するときは主管課の職員)は、速やかに、請求者に対し、相当の期間を定めて当該開示請求の補正を求めるものとする。

なお、請求書に記載された事項のうち、明らかな誤字、脱字等軽微な不備については、職員が、職権で補正できるものとする。

② 相当の期間を定めて補正を求めたにもかかわらず、当該期間を経過しても補正されない場合は、当該請求に対し、非開示決定をすることができる。なお、請求者が補正を行うために更に時間を必要とする場合まで、非開示決定を行わなければならないものではない。

③ 補正を求めた場合の公文書の開示をするかどうかの決定期間は、補正され、形式上の要件に適合した請求書を受け付けた日から起算して15日以内にしなければならない。

(6) 請求書を受け付けた場合の請求者への説明

総合窓口では、請求書を受け付けた場合は、当該請求書に受付日付印を押印し、その写し及び「公文書の開示を求められた方へ」(別記様式第1号)を請求者に交付(又は送付)するとともに、次の事項について説明(送付する場合を除く。)するものとする。なお、請求書の写しは、総合窓口及び請求者用の2部を作成するものとする。

ア 公文書の開示は、開示決定に日数を要するため、原則として受付とは同時に行われないこと。

イ 対象公文書の開示決定は、請求があつた日から起算して15日以内に行い、結果は速やかに請求者に通知されること。

ウ やむを得ない理由により15日以内に決定を行うことができない場合は、その期間について、開示請求があつた日から60日以内を限度として延長することがあり、この場合には、請求者に書面により通知されること。

エ 開示請求に係る公文書が著しく大量であるため、開示請求があつた日から60日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合は、当該請求に係る公文書を60日以内に開示決定等をする部分とそれ以後に開示決定する部分に分割することがあり、この場合には、請求者に書面により通知されること。

オ 公文書の開示を実施する場合の日時及び場所等は、上記イの書面で指定すること。

カ 公文書の写しの交付を希望する場合は写しの作成に要する費用を、写しの郵送を希望する場合は郵送に要する費用もあわせて、請求者が負担し、前納する必要があること。

キ 請求書の受付時に対象公文書が特定できなかつたなどの場合において、受付後に対象公文書が不存在であることなど形式的要件の不備が判明したときは、開示請求に対し、非開示決定とされる場合があること。

(7) 受付後の請求書の取扱い

ア 総合窓口は、受け付けた請求書の原本とともに、開示請求処理簿(別記様式第2号。以下「処理簿」という。)を直ちに主管課へ送付するものとする。

イ 主管課は、請求書が条例第6条第1項に規定する形式的要件を満たしていることを確認した上、文書取扱規程に基づき収受の手続を行うものとする。

(8) 処理簿への記載

主管課の情報公開主任は、総合窓口から処理簿の送付を受けたときは、当該処理簿に必要事項を記載して、「決定の内容」欄の記入が終了した時点で、総合窓口まで返送するものとする。また、主管課は、常に処理経過等が把握できるように、当該処理簿の写しを保管しておくものとする。

3 請求書の形式要件審査

(1) 請求書の形式要件審査

主管課は、当該請求書が形式的要件を具備していること、とりわけ開示請求に係る対象公文書が存在していること及び請求者が請求権者であることを必ず確認するものとする。

(2) 形式的要件を満たしていないもの(補正を求める場合を除く。)

主管課は、当該請求書が形式的要件に欠ける場合は、補正を命ずるときを除き、次により処理するものとする。

ア 請求者に対し、請求に応ずることができない旨を連絡し、速やかに請求を取り下げるよう要請すること。

イ 請求が取り下げられない場合は、非開示決定を行い、請求者に「公文書非開示決定通知書」(規則様式第4号)を送付するとともに、その写しを2部作成し、写しの1部を保管の上、1部を総合窓口に送付すること。

ウ 他の方法により請求の趣旨に沿つた情報の提供が可能なものについては、その旨を併せて連絡すること。

4 開示の決定

(1) 公文書の内容の検討

主管課は、請求書が形式的要件を満たしているときは、対象公文書に記録されている情報が条例第7条各号に規定する非開示情報に該当するかどうかを、「解釈及び運用基準」、「非開示情報一覧」等を参考に検討するものとする。

(2) 開示の決定期間

総合窓口において請求書を受け付けた日から起算して15日以内に、主管課は開示の決定をしなければならない。

(3) 決定期間の延長

災害の発生、年末年始の休暇その他のやむを得ない理由により決定期間を延長する場合には、主管課は、開示決定期間延長通知書(規則様式第6号)により、請求者に通知するとともに、その写しを2部作成し、写しの1部を保管の上、1部を総合窓口へ送付するものとする。なお、この場合、次のことに留意するものとする。

ア 延長期間は、総合窓口において請求書を受け付けた日から起算して60日以内の範囲内において、必要最小限の期間とすること。

イ 15日以内の決定期間内に、決定期間延長通知書が請求者に到達するようにしなければならないものとすること。

ウ 決定期間延長通知書の「延長の理由」欄には、その理由を具体的に記載すること。

(4) 決定期間の特例延長

主管課は、開示請求に対し、決定期間を60日まで延長したとしても、対象公文書のすべてについて開示決定を行うことが通常の事務遂行上支障が生ずるおそれがある場合には、開示決定の期限の特例を適用することとし、次により処理するものとする。

ア 本状を適用する旨及びその理由、並びに60日以内に開示決定のできない残りの公文書につき開示決定をする期限を「開示決定期間特例延長通知書」(規則様式第7号)により、開示請求者に遅滞なく通知するとともに、通知書の写しを総合窓口に送付すること。

イ 開示請求のあつた日から起算して60日以内に、通常60日以内に開示決定ができる分量の公文書について開示決定を行う。

ウ アの通知において示した期限内に、残りの公文書について開示決定を行う。なお、残りの公文書についての処理は、ある程度まとまりのある公文書ごとに、判断の終了したものから、順次、開示決定を行うことが望ましい。

エ この場合において、1件の開示請求に対して複数の開示決定を行うこととなるが、処理簿は、枝番号を付けた上、開示決定ごとに別葉で作成するものとする。

(5) 内部調整

開示の決定に当たつては、次により、あらかじめ内部調整を行うものとする。

ア 総合窓口への協議

主管課は、開示の決定に当たつては、必ず総合窓口に協議しなければならない。なお、この協議は、当分の間、合議方式とする。

イ 関係課との調整

主管課は、対象公文書が、他の課等に関連するものである場合は、当該関係課等と連絡をとり、調整を行うこと。

(6) 第三者情報に係る意見聴取等

対象公文書に町以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されている場合は、必要に応じ、「5 第三者に関する情報の取扱い」に定めるところにより、当該第三者に対する意見聴取等を行うものとする。

(7) 開示決定の決裁

公文書の開示の決定は、町長部局にあつては、町長の決裁事項とする。その他の実施機関にあつては、当該実施機関の定めるところによるものとする。

(8) 決定通知書の記載要領

公文書開示決定通知書(規則様式第2号)、公文書部分開示決定通知書(規則様式第3号)及び公文書非開示決定通知書(規則様式第4号。以下「決定通知書」と総称する。)は、次により作成するものとする。

ア 「公文書の件名又は内容」欄

当該公文書の件名又は内容を正確に記載すること。

なお、1枚の請求書により複数の公文書の開示請求があつた場合など、必要がある場合は、1枚の決定通知書に複数の公文書の件名又は内容を記載することができる。

イ 「開示を実施する日時」欄

開示の日時は、決定通知書が請求者に到達すると思われる日から数日後の勤務時間内の日時を指定するものとし、主管課は、あらかじめ請求者及び総合窓口と電話等で十分連絡をとり、できるだけ請求者の都合の良い日時を指定するものとする。なお、公文書の写しの交付を郵送により行う場合は、この欄を「斜線」で消すものとする。

ウ 「開示を実施する場所」欄

開示の場所は、原則として総合窓口を指定するものとする。なお、公文書の写しの交付を郵送により行う場合は、この欄を「斜線」で消すものとする。

エ 「開示しない部分」欄

開示しない情報の概要を、当該情報の内容が判明しないように留意して記載するものとする。

・「○○のうち特定個人の住所、氏名」

・「○○のうち、用地買収計画の部分」

オ 「上記部分を開示しない理由」、「開示しない理由」欄

理由の記載については、単に条例上の根拠を示すだけでは足りず、開示請求者が開示しない理由を明確に認識し得るものであることが必要である。

① 条例第7条に該当することを理由とする場合

条例第7号の該当号及び具体的理由を記載するものとする。複数の号に該当する場合は、各号ごとにその理由を記載するものとし、欄に記載しきれないときは別紙に記載の上、決定通知書に添付するものとする。

② 条例第9条に該当することを理由とする場合

開示請求のあつた公文書の存否を答えることにより、どのような非開示情報を開示することとなるかをできる限り具体的に記載するものとする。

③ 開示請求に係る公文書が存在しない場合

例えば、開示請求に係る公文書を保存期間が満了したので廃棄した、或いは開示請求の対象が個人の備忘録であり、第2条第2項に規定する公文書には該当しないなど、開示請求に係る公文書が存在しない理由を具体的に記載するものとする。

カ 「備考」欄

開示請求者への事務連絡を必要に応じて記載するものとする。

(9) 決定通知書の送付

ア 主管課は、開示の決定をしたときは、速やかに決定通知書を作成し、請求者に送付するとともに、その写しを2部作成し、写しの1部を保管の上、処理簿とともに1部を総合窓口へ送付するものとする。

イ 請求のあつた日に公文書の全部を即日開示した場合は、速やかに、処理結果を記録した処理簿を総合窓口へ送付するものとする。

5 第三者に関する情報の取扱い

(1) 意見聴取の実施

主管課は、対象公文書に第三者に関する情報が記録されている場合は、開示の判断を慎重かつ公正に行うため、条例第7条各号に該当するかどうかが明らかであるときを除き、必要に応じて、当該第三者に対する意見聴取を実施するものとする。

(2) 意見聴取の方法

意見聴取は、原則として第三者に対し、当該第三者に関する情報が記録されている公文書について、開示請求があつた旨などを書面「公文書開示意見照会書」(規則様式第8号)により通知し、「公文書の開示に関する意見書」(規則様式第9号)の提出を求めることにより行うものとする。この場合、第三者に対して、1週間以内に当該意見書を提出するよう協力を求めるものとする。

(3) 意見聴取事項

第三者からの意見聴取の内容は、次のとおりとする。

ア 個人に関する情報については、プライバシーの侵害の有無及び程度

イ 法人等に関する情報については、不利益の有無及び程度

ウ 国等に関する情報については、事務事業に係る意思形成に対する支障、事務事業の目的達成の困難性又は公正かつ円滑な執行に対する支障等の有無及び程度

(4) 第三者への通知

主管課は、第三者情報について、意見聴取を行つた後に開示決定をした場合は、原則として請求者に対する通知と同時に、当該第三者に書面「第三者関係公文書開示決定通知書」(規則様式第10号)によりその旨を通知するものとする。

なお、非開示決定をした場合にも、第三者との信頼関係を保つ上から、当該通知書により通知するものとする。

6 公文書の開示の方法

(1) 公文書の閲覧の方法

ア 文書、図画及び写真(以下「文書等」という。)の場合

原則として、原本を閲覧に供する。ただし、日常業務に使用している台帳等を閲覧に供することにより支障が生ずるおそれがある又は汚損等のおそれがあるなどの理由により、原本を閲覧に供することができないときは、文書等を複写したものを閲覧に供するものとする。

なお、この場合の複写に要する費用は、請求者には負担させないものとする。

イ 電磁的記録の場合

電磁的記録の閲覧は、記録された情報を通常の方法により印字装置を用いて紙に出力されたものを閲覧に供し、直接、オンライン端末画面等での閲覧は行わないものとする。

電磁的記録媒体中、テープ類についての閲覧は、会議内容の記録を必要とする会議等(議会を含む。)が公開を原則として開催された場合に限り、テープの視聴をもつて閲覧に代えることができるものとする。

ウ マイクロフィルムの場合

マイクロリーダープリンターで印刷したものを閲覧に供することにより行うものとする。この場合の印刷に要する費用は、開示請求者に負担させないものとする。

(2) 公文書の写しの作成及び交付の方法

ア 公文書の写しの作成は、原則として主管課の職員が行うものとする。

イ 公文書の写しの作成に当たつては、請求者と電話等により連絡を取り、写しの作成を行う部分について十分に確認をする。

ウ 写しの交付の部数は、対象公文書1件につき1部とする。

エ 写しの交付に要する経費が膨大となるときは、あらかじめその旨を請求者に説明し、了解を取ることとする。

オ 公文書の写しの作成は、当該公文書の原本を乾式複写機により複写して行うものとする。

カ 複写は原則として片面とし、拡大、縮小等の編集は行わないものとする。ただし、請求者から申出がある場合で、複写作業に著しい支障が生じないと認めるときは、拡大、縮小することにより写しを作成し、交付することができるものとする。

キ 公文書がカラー印刷の場合については、請求者の申出によりカラー印刷に対応した複写機により当該公文書の写しを作成して、これを交付することができるものとする。なお、両面複写は行わないものとする。

ク 写しを交付する際には、当該写しの余白又は別紙を用いて、「写し」であることの表示を行うものとする。

ケ 交付の方法は、請求者の希望により、総合窓口での交付又は郵送による交付のいずれかにより行うものとする。

コ 電磁的記録のダビング、フロッピーコピー等の複製は行わないものとする。ただし、前項(1)イ後段の規定の場合にあつては、テープに記録された情報を機器で再生し、紙に出力したものをもつて行うものとする。

(3) 公文書の部分開示の方法

公文書の部分開示を行う場合における非開示部分の分離及び開示の方法は、原則として次のとおりとする。

ア 開示部分と非開示部分とがページ単位で区分できるとき

非開示部分を取り外して、開示部分のみを開示する。ただし、契印を押印したもの等取り外しができない場合は、開示部分のみを複写したもの又は非開示部分を紙袋等で覆つたもの等により開示する。

イ 開示部分と非開示部分とが同一ページにあるとき

該当ページを複写した上で、非開示部分をマジック等で塗りつぶしたもの(修正液は使用しない。)を複写したもの又は非開示部分を覆つて複写したものを開示する。

7 公文書の開示の実施

(1) 開示の日時及び場所

公文書の開示は、決定通知書によりあらかじめ指定した日時及び場所において実施する。

なお、請求者がやむを得ない事情により、指定された日時に来庁できない場合は、主管課は、改めて別の日時を指定することができるものとする。この場合、改めて決定通知書を送付することは要しないが、変更日時の関係文書への付記及び総合窓口への連絡を行うものとする。

(2) 開示の準備

主管課の職員は、決定通知書に記載された日時までに、対象公文書を開示場所として指定された総合窓口へ搬入しておくものとする。

なお、汚損等のおそれなどの理由により原本を複写したものを開示する場合及び公文書の写しの交付が請求されている場合は、あらかじめそれらを準備するものとする。

(3) 決定通知書の確認

主管課の職員は、総合窓口に来庁した者に対して、決定通知書の提示を求め、請求者本人であること及び公文書の件名又は内容の確認を行うものとする。

ア 閲覧の実施

主管課の職員は、対象公文書を提示し、請求者の求めに応じて、当該公文書の内容等について説明するものとする。

なお、総合窓口の職員は、原則としてこの閲覧に立ち会うものとする。

イ 閲覧の中止又は禁止

主管課の職員は、閲覧者に対し、公文書を汚損し、又は破損することのないよう説明するものとする。

閲覧者が、公文書を汚損し、若しくは破損し、又はこれらのおそれがあると認めるときは、当該公文書の閲覧を中止させ、又は禁止するものとする。

(4) 開示当日に写しの交付を求められた場合の取扱い

当初の開示請求において、開示の方法の希望が閲覧の請求のみである場合であつても、開示の当日写しの交付を求められたときは、請求書の訂正を求めてその場で写しを交付して差し支えないものとする。

8 費用徴収

(1) 費用の額

ア 公文書の開示に係る手数料は、条例第12条第1項に定めるとおりとする。

イ 公文書の写しの交付又は送付に要する費用の額は、施行規則第9条、別表に定めるとおりとする。

(2) 徴収の方法

手数料の徴収は、次の方法により行うものとする。

ア 総合窓口で写しを交付する場合

総合窓口で写しを交付する場合は、開示に係る手数料及び公文書の写しの作成に要する費用を現金で徴収するものとし、徴収後、公文書の写し及び領収書を請求者に交付するものとする。

イ 郵送により写しを交付する場合

① 郵送により写しを交付する場合は、公文書の開示手数料、写しの作成に要する費用及び送付に要する郵送料を納入通知書で徴収するものとする。

② 主管課は、開示請求者が負担すべき額の納入通知書を作成し、開示請求者に郵送し、写しの交付に要する費用等が金融機関に納付されたことを確認した上で、公文書の写しを開示請求者に送付するものとする。

(3) 歳入科目

歳入科目は、次のとおりとする。

(款)諸収入 (項)雑入 (目)雑入 (節)雑入

第4 異議申立てがあつた場合の取扱い

開示決定等の処分について、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)の規定による異議申立てがあつた場合は、次により取り扱うものとする。

1 異議申立書の受付

「異議申立書」(規則様式第11号)は、原則として総合窓口で一括して受け付けるものとする。

2 受付後の異議申立書の取扱い

(1) 受付後の異議申立書の取扱い

ア 総合窓口は、受け付けた異議申立書の原本とともに「異議申立処理簿」(別記様式第3号)を直ちに主管課へ送付するものとする。

イ 主管課は、異議申立書が形式的要件を満たしていることを確認した上、文書取扱規程に基づき収受の手続を行うものとする。

(2) 異議申立処理簿への記載

主管課の情報公開主任は、総合窓口から異議申立処理簿の送付を受けたときは、当該異議申立処理簿に必要事項を記載して、「決定」欄の記入が終了した時点で、総合窓口まで返送するものとする。また、主管課は、常に異議申立てに係る処理経過等が把握できるように、当該異議申立処理簿の写しを保管しておくものとする。

3 異議申立ての形式要件審査等

(1) 記載事項の確認

主管課は、行政不服審査法の規定に基づき、次の要件について確認の上、異議申立書を受理するものとする。

ア 異議申立書の記載事項の確認

① 異議申立人の氏名及び年齢又は名称並びに住所、連絡先

② 異議申立てに係る処分

③ 異議申立てに係る処分があつたことを知つた年月日

④ 異議申立ての趣旨及び理由

⑤ 処分庁の教示の有無及び内容

⑥ 異議申立ての年月日

⑦ 異議申立人が、法人その他の社団又は財団である場合、総代を互選した場合又は代理人によつて異議申立てをする場合は、その代表者若しくは管理人、総代又は代理人の氏名及び住所

イ 異議申立人の押印の有無

ウ 代表者若しくは管理人、総代又は代理人がある場合は、それぞれの資格を証明する書面(法人登記簿の謄本・抄本、代表者若しくは管理人を選任したことを証する総会議事録等の写し、代理人委任状等)の添付の有無

エ 異議申立期間内(開示決定等の処分があつたことを知つた日の翌日から起算して60日以内又は処分があつた日の翌日から起算して1年以内)の異議申立てかどうか。

オ 異議申立適格の有無(開示決定等の処分によつて、直接に自己の権利利益を侵害されたものかどうか。)

(2) 異議申立書の補正

主管課は、当該異議申立てが、上記(1)の要件を満たさず不適法であつても、補正することができるものである場合は、相当の期間を定めて補正を命ずるものとする。

(3) 異議申立てについての却下の決定

主管課は、行政不服審査法第47条の規定に基づき、異議申立てが次のいずれかに該当する場合には、当該異議申立てについての却下の決定を行い、異議申立却下通知書(別記様式第4号)により異議申立人に通知するとともに、その写しを2部作成し、写しの1部を保管の上、1部を総合窓口へ送付するものとする。

ア 異議申立てが不適法であり、かつ、補正不能である場合

イ 補正命令に応じなかつた場合

ウ 補正命令に定める補正の期間を経過した場合

(4) 異議申立ての受理

主管課は、異議申立書が上記(1)の要件を満たすときは、これを受理し、直ちに、次の手続に入らなければならない。

4 原処分の再検討

(1) 主管課は、異議申立書を受理したときは、直ちに原処分である当該異議申立てに係る決定の再検討を行うものとする。

(2) 再検討の結果、実施機関が、下市町情報公開審査会に諮問するまでもなく、異議申立ての全部認容決定を行い、自主的に原処分である非開示決定又は部分開示決定を取り消し、全部開示決定又は異議申立人の主張を満たした部分開示決定を行う場合は、下市町情報公開審査会への諮問は不要となるものである。

(3) 上記(2)の決定に当たつては、事前に総合窓口に協議するものとする。

5 下市町情報公開審査会への諮問

主管課は、不作為に対する異議申立てである場合、3―(3)により異議申立てを却下する場合及び4―(2)に該当する場合を除き、異議申立書を受理したときは、次に定めるところにより、速やかに下市町情報公開審査会(以下「審査会」という。)に諮問するものとする。

(1) 情報公開審査会諮問書の作成

主管課は、次に掲げる事項を記載した「情報公開審査会諮問書」(規則様式第12号。以下「諮問書」という。)を作成するものとする。

ア 異議申立てに係る処分の対象となつた公文書の件名又は内容

イ 異議申立てに係る処分の内容並びに趣旨及び理由

ウ その他必要な事項

(2) 諮問書の提出

主管課は、諮問書に次に掲げる書類を添付して、総合窓口へ提出するものとする。

ア 異議申立書の写し

イ 開示請求書の写し

ウ 開示決定通知書の写し

エ 処理簿

オ その他必要な書類(異議申立ての対象となつた公文書の写し等)

6 審査会の意見聴取等への対応

主管課の職員は、条例第14条第7項により、審査会から、意見若しくは説明を求められた場合又は処分に係る公文書等必要な資料の提出を求められた場合は、これに応じなければならない。

7 審査会の答申

総合窓口は、審査会から答申があつた場合は、直ちに、答申書を主管課に送付するものとする。

8 異議申立てに対する決定

(1) 主管課は、答申書の送付があつた場合は、これを尊重して、当該異議申立てに対する決定を行うものとする。この決定に当たつては、総合窓口に協議するものとする。なお、この協議は、当分の間、合議方式とする。

(2) 異議申立てに対する決定は、町長部局にあつては、町長の決裁事項とする。その他の実施機関にあつては、当該実施機関の定めるところによるものとする。

(3) 主管課は、異議申立てに対する決定を行つた場合は、直ちに、決定書の謄本を異議申立人へ送付するとともに、その写しを2部作成し、写しの1部を保管の上、1部を総合窓口に送付するものとする。

(4) 異議申立てについて認容及び一部認容の決定をしたときは、主管課は、速やかに、当該異議申立てに対する決定に応じた開示・非開示決定を行い、決定通知書を請求者へ送付するとともに、その写しを総合窓口に送付するものとする。

(5) 主管課は、第3―5に基づき、意見の聴取等を行つた第三者に関する情報が記録されている公文書について、異議申立てに係る決定を変更することになつた場合は、その旨を当該第三者に通知するものとする。このとき、当該開示決定の日と開示を実施する日との間には、少なくとも2週間を置かなければならない。

なお、第三者に関する情報が記録されている公文書に係る開示決定に対して、当該第三者から異議申立てがあつた場合、異議申立てが提起されただけでは開示の実施は停止されないので、異議申立ての受付に当たり、異議申立てとあわせて執行停止の申立てをする必要がある旨を、異議申立人に対して説明するものとする。(行政不服審査法第34条第1項、第2項及び第48条)

第5 検索資料の作成

1 検索資料の作成

主管課は、毎年6月末までに前年度の文書分類表、保管文書通知書、目次(文書目次)等を検索資料として総合窓口に送付するものとする。

2 検索資料送付上の留意点

主管課は、検索資料を送付するに当たつては、町民の閲覧に適するよう、当該検索資料に記載された個人名、法人名その他の事項から、非開示情報が判明することのないよう、該当情報を削除する等必要な措置を講ずるものとする。

3 検索資料の配置

総合窓口では、各実施機関が保有する対象公文書の検索資料を整備し、一般の閲覧に供するものとする。

第6 運用状況の公表

1 運用状況のとりまとめ

総合窓口は、各実施機関における前年度の情報公開制度の運用状況をとりまとめるものとする。

2 公表の方法

総合窓口は、毎年度6月末日までに、次の事項について、前年度の運用状況を広報紙に掲載することにより、公表するものとする。

(1) 開示請求の件数

(2) 開示請求に対する決定状況

(3) 異議申立ての件数及び決定状況

(4) その他必要な事項

第7 情報公開主任

1 設置

(1) 情報公開に係る円滑な対象公文書の特定及び的確かつ統一的な可否判断を行うとともに、行政資料の提供等の情報提供施策を充実し、もつて情報公開を総合的に推進するため、各主管課に、情報公開主任を置く。

(2) 情報公開主任は、課長が指名した者をもつて充てるものとする。

2 職務

情報公開主任は、次の職務を行うものとする。

(1) 公文書開示制度に関する事務

ア 開示請求に係る対象公文書の特定作業に関すること。

イ 開示請求に係る対象公文書の可否の判断及び調整に関すること。

ウ 総合窓口及び他の課等との連絡調整に関すること。

エ その他公文書開示制度に係る事務の指導に関すること。

(2) 情報提供施策の充実に関する事務

ア 行政資料等の提供に関すること。

イ 有償刊行物の頒布に関すること。

ウ 総合窓口及び他の課等との連絡調整に関すること。

エ その他情報提供施策の充実に係る事務の指導に関すること。

第8 情報提供窓口としての機能の充実

1 総合窓口における情報提供

総合窓口においては、情報公開に関する相談、案内、受付等だけでなく、町民のニーズの高い行政資料や統計資料を配架するとともに、各課等が提供している行政情報も含め、下記のとおり町政情報を総合的に提供できるよう努めるものとする。

(1) 行政資料等に関すること。

ア 行政資料、統計資料の収集、管理、配架に関すること。

イ 行政資料等の目録の整備に関すること。

ウ 行政資料等の貸出事業に関すること。

エ パンフレット、リーフレット類の配架に関すること。

(2) 有償刊行物の頒布事業に関すること。

(3) その他各種町政情報の案内等に関すること。

この要綱は、平成15年7月1日から施行する。

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下市町情報公開事務取扱要綱

平成15年6月27日 要綱第1号

(平成15年7月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第6節
沿革情報
平成15年6月27日 要綱第1号